2008年05月31日

思うにまかせぬ救助者@青少年福祉局inベルリン(4/5)

ケースワーカーのクラウスは 週に24分を利用者との話し合い
に使えると計算した。書類整理の時間を引くと1人
当たり12分になる。書類整理の時間が増えると
話し合いの時間が減り、危険を察知する機会が減る。

Silkeという19歳の女性が クラウスの事務所へ来た。
男が飲んで自制できなくなっていたので、2週間前に
彼女の息子二人は施設に入った。彼女が男と別れたら、
子どもを施設から戻すとクラウスは 彼女と取り決めた。

子どもを産むことだけが唯一できることだ、という風に
見える女性もいる。袋入りスープに湯を入れないで 
子どもに食べさせる母親を クラウスは知っている。
子どもと自分自身を放棄したような母親がいる。
20年前の基準では Wedding地区の住人の半分も
理解できなくなった。
利用者(青少年福祉局の客)に単純なことを説明
するのに時間がかかる。ドイツ人もドイツ語を 
十分に習得していない。
Silkeが 家庭介助者を受け入れ、家計簿をつけ、
子どもを保健サービスへ連れて行き、親のための
教室に参加してくれる ことを クラウスは望んでいる。

クラウスは彼のチームの中で ただ一人Wedding地区
に住んでいる。2-3日前に 彼はレース用自転車で
この地区を走った。元の利用者が彼に声をかけてくれた。
その男は一人で3人の娘を育てている。クラウスは彼に
家庭介助を世話したことがあった。

早期の家庭支援は 週に270ユーロかかる。一方 
手遅れになって施設に入れると 週に1400ユーロかかる。

新人の市会議員Fritschは Wedding地区の修復は
できないし、労働市場や教育について 政治が怠って
きたことを変えられない。できるのは 仕事の組織化である。
2-3年前 ある地区で養育親サービスが民営化された。
これは 養育親を指導・管理するサービスである。
役所は最善の価格・業績関係になるように 
養育親を選ぶ。
Fritschは問題を考えるのでなく、 解決法を考える。
金のかかる家庭支援でなく、無償で働いてくれる人を
投入するとか、企業と提携し、その社員を青少年スポーツ
事業に派遣してもらう等の 方法を考えている。
彼の計画がすべて 実現すれば、古典的ケースワーカーは
青少年福祉局から いなくなる。
彼は80人の前で マンチェスターのTriageシステムについて
話した。トリアージは救急医療で 患者を最初に評価する
のに使われる。どの患者(福祉サービスの利用者)の
治療を優先するかについての基準を チームの中で 
はっきりさせる。

下記サイトから:
http://www.zeit.de/2008/22/Jugendamt?page=4
http://www.zeit.de/2008/22/Jugendamt?page=5  


Posted by jtw at 16:46Comments(0)