2021年05月02日
発音標記が分かりやすい英和辞典
「新リトル英和辞典」研究社、市川三喜編。第二版、1958年。
しろうとにも分かりやすい発音標記。例えばAの横棒のない発音記
号は使わない。aの尻尾の無いような発音記号(eをひっくり返した
記号)の使い方も 他の辞書と違う。しかし発音標記を見るため
にネットオークションで100円でこれを買う人は 英和辞典の発音
標記の歴史を勉強する人だけかと思う。なにしろ古い辞書なので
普通に見られる単語が見出し語として出てなかったり、見出し語
として出ていても よく使われる意味が抜けていたりする。初版の
出た1949年は敗戦の4年後なので 編集の先生方も余裕がなか
ったのでしょう。
英語を聞く機会の少なかった時代に 文字だけ見て「プライベート」
とか「パターン」とか「ボリューム」とか言うてたのもムリもない。つい
でながら 今どきテレビタレントが「ボリューミーな」などと言うて
おりまして、手元に こんな薄い英和でも あれば(厚さ1cm)、
ありもしない英語を使うことはないのにと思う。今はスマホが辞書
の代わりなのでしょうが。
