2009年07月19日

内田百けん(「けん」は門の中に月)先生・学問とは

磯田道史 この人、この言葉
朝日新聞 土曜版 連載
2009年7月19日 から抜粋:
本文は 買って読んでください。

 内田百けん(「けん」は門の中に月)((1889~1971)

 内田百けんの随筆は名文。
陸軍幼年学校や法政大学などで、ドイツ語の教鞭を
とった。
ある日、学生がいった。
「先生、ドイツ語は難しくてよくわかりません」 
「覚える先からみんな忘れてしまいます」。
すると、百けん先生はいった。覚えたことを
忘れまいとするその卑しい根性がいけない。
忘れることなんか気にしないで、ただ覚えればいい。
そもそも 生まれた時からのことをみんな覚えて
いたら頭がおかしくなる。
(『百鬼園先生言行録』)

 また百けん先生はいう。学問はむしろ忘れる
ためにする。はじめから知らないのと、知った
うえで 忘れるのでは雲泥の差がある。学問が 
その人に効果を発揮するのは 忘れたあと。
学問をするのに すぐ役に立つかということ
ばかり考えるのは堕落の第一歩だと。
(「学生の家」)

 われわれは勉強した内容を忘れるのを必要
以上に心配する必要はない。いったん覚え、
そして忘れたものは後になって必ずその人に
効いてくる。百けん先生先生は教養というもの
の正体をしっかりと学生に語っている。
     (歴史学者・茨城大准教授)


  


Posted by jtw at 17:44Comments(0)

2009年07月19日

「名誉の殺人」はシリアでも犯罪に

シリアで2009年7月に刑法が改正され、「名誉の殺人」
をした人は 最低2年の懲役刑に処せられる
ことになった。
2008年の上半期だけで 29件の「名誉の殺人」
が記録されている。記録外の 闇の殺人件数は 
これより はるかに多い。
殺人者は 大半の場合、家族の中の男であり、
犯行の理由は 犠牲者が 結婚前にセックスしたか、
離婚を言い出したか である。シリアでは これまで 
名誉の殺人は 罪に問われないと されてきた。

この法改正は 様々な団体の 長年の努力の成果
である。女性組織は 10年以上前から 「名誉の
殺人」を許す条文を無くすことを 要求してきた。
論争で目立った点は、この条文がイスラム法に
基づくものでないと言う ことだった。名誉の殺人
を合法とする法律は 1923年から1943年の
フランス委任統治の時代に生まれた 遺物である。
コーランでは 離婚や婚前セックスの当事者は 罰と
して殺されていいとは 言っていない。シャリア
(イスラム法)により、罰せられなければならない。
イスラム教では 自分で勝手に裁判することも 
禁止されている。

キリスト教徒やイスラム教の民族主義的な一派・
ドゥルーズ派も 女性権者を支持し、刑法改正
を支援してきた。
女性に対して敵意のある法律にも かかわらず、
シリアの女性は 主体的に学問や科学の分野で
働いてきた。
下記サイトから:
http://www.dw-world.de/dw/article/0,,4469019,00.html
  


Posted by jtw at 12:21Comments(0)