2008年09月14日

映画「おくりびと」上映中/納棺師という職業

和歌山市のジストで。
山形県のお葬式は 当地のと 違います。
山形の 納棺師の仕事についての 映画です。
話も役者も良かったです。
下記は 脚本を書いた小山薫堂さんのインタビュー:
http://eiga.com/movie/53337/special  


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2008年09月14日

モロッコから欧州へ密出国し死んだ人たち

モロッコの小村フォクラでは 憧れの地ヨーロッパへ向かう途中の
船が沈み4年前に死んだ息子達を 64人の母親は
今も追悼している。
一人の遺体も古里へ戻らなかった。
しかし今も毎年 命がけで 毎年 数千人が欧州へ
船で密出国する。
下記サイトに動画あります。
http://www.tagesschau.de/ausland/weltspiegel104.html  


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2008年09月13日

ニューヨークにある「ルルドの泉」

ブロンクス地区にある人工の洞窟は「アメリカのルルドの泉」
と呼ばれている。
神聖な水は水道管から来ているが 多くの奇跡を
生んできた。
この洞窟に聖母マリアの像も置かれている。マリアの
足元を水が流れている。
洞窟は1939年にイタリアの司祭がフランスのルルドを
手本にして作った。
タクシーの運転手は バケツでこの水を汲み
安全運転を祈願して 水を車にかける。
運を引き寄せるために 週に2度 水を汲みに
来る人もいる。足湯に使うのだ。
洞窟はローマカトリック教会の敷地にあるが、水は
ニューヨーク市の水道水だ。
そこの神父によると「心から信じれば すべては
真実になる」ので 水道の水でもいいのだ。
下記サイトから:
http://www.tagesschau.de/schlusslicht/newyork100.html
  


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2008年09月13日

ポーランドからの出稼ぎ農業労働者減少inドイツ

2008年8月14日発:
ドイツの畑へ収穫の時に手伝いに来るポーランド人は 
前年と比べ 8月に3万人減り、合計165000人である。
減少の理由は 英国での賃金の上昇と ポーランド経済
の好転。
その減少を補う労働力は新しくEUに加盟したルーマニア
とブルガリアから来ている。
8月にルーマニアから来た収穫労働者は 既に64000人に
なり、去年より18000人多い。ブルガリアからは 初めて
千人の季節労働者が来た。
通常は 収穫時の季節労働者の10%をドイツ国内の
失業者で まかなっている。
ドイツの農協連合は 東欧諸国についての任意移住権
(居住・移転の自由)が不充分だと 苦情を言っている。
東欧の一番いい季節労働者は 英国かオランダへ行く。
そこでは 制限なしに働けるし、賃金も高い。
下記サイトから:
http://www.welt.de/wirtschaft/article2326655/Polen-helfen-immer-seltener-bei-der-Ernte.html

  


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2008年09月12日

サリドマイド被害者の映画/被害者のヌードカレンダー

Niko von Glasow監督の新作映画「誰も完全ではない
(どの人の体も完全でない)」が上映されている。
監督も含めて12人のサリドマイド被害者が 自分達の
ヌードカレンダーを作成する様子を 撮影した映画。

以下監督へのインタビュー:

Gruenthal製薬コンツェルンは サリドマイド被害者に損害賠償金
を今はもう払っていないということを ヌード写真により
目立たせたいと 被害者は願っている。
下着をつけて写真を写したら 写真はそれほど
美しくはなかっただろう。
多くの障害者は人前に出ると 他の人から嫌な顔を
して見つめられたり、同情の目つきで見つめられたり
する。それは辛い。
90分のこの映画を見た後では 人は障碍者の
映像に慣れて、あまり気にしなくなる。私はタブーを
破りたかった。社会は 私たちを見ることに慣れて
変だと思わないように ならなければならない。
この映画の基礎は政治的なものであり、人間的な
ものだ。自分の信条を表明する勇気を引き出している。
私たちのウェブサイトにネットワークを作ろうと努めている。
いくつかの都市にサリドマイド被害者が 毎週 
出会える場ができたら いいのにを思う。

ドイツにもサリドマイド被害者の連合はあるが 連合では 
生活に満足している人が支配的だ。この社会にも
階級があり、連合はサリドマイド被害者の中の最も
貧しい人を 代表していない。金持ちが中心だ。
生きていくのに、いくら金がいるかというだけの問題
ではなく、慰謝料や社会正義の問題である。

私たちは大人なのに「サリドマイド児」と人は呼ぶ。
これは差別だ。

ブラジルではサリドマイドはハンセン病の薬として与えられている。
女性の避妊のためと堕胎のために効くと思い込んで 
サリドマイドを飲み 被害児がまた 生まれている。
ブラジルでは識字率が低く、薬の説明を読めない人が多いのだ。
発展途上国の医師にも監視義務がある。
薬がハンセン病に効くなら使えばいい。妊娠中の女性が
飲まない方がいい薬は多い。

この映画を作ったお陰で 陽気になれた。まだ悟りの
境地には達していないが、少しは解放された。
映画を通して やっと 多少の友情をもてるようになった。
以前は サリドマイド被害者を避けていたが、障碍自体を
避けていたわけではない。

すべての人は障碍をもっていると言うのが 私の考えだ。
ただサリドマイド被害者の場合は 障碍が 見て 
すぐに分かるというだけのことだ。
下記サイトから(写真もあり):
http://zuender.zeit.de/2008/37/nobodys-perfect-nackte-behinderte-aktkalender-niko-von-glasow
  


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2008年09月11日

55-59歳の麻薬使用量増加inアメリカ

アメリカ人の24歳までの人のコカイン・アンフェタミン・マリフアナ
の昨年の使用量は減っている。
一方 55-59歳の人の間で 薬物消費は昨年 4.1%増えた。
1946年から1964年までの出生率の高かった年代に
生まれた人たちは ロックが盛んで セックスが解放された
時代に大人になり、今 年取って また 若い頃を思い出し
麻薬を使うようになっているのだと アメリカの
保健省は説明している。
下記サイトから:
http://www.n-tv.de/Wenn_Opa_Drogen_nimmt__BabyBoomer_kiffen_weiter/100920083812/1021488.html
   


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2008年09月10日

EUはイラクの難民受け入れを延期

2008年7月24日発:
(ずいぶん前の記事です)
EU27カ国の内務大臣がイラク難民の受け入れ計画を
一時的に放棄した。
内務大臣協議会の草案では 難民を受け入れる
ことになっていた。
この延期は イラク首相の意向に沿うものだ。
迫害されているイラクのキリスト教徒をEUに 
受け入れることを ドイツの内務大臣は EU諸国の
内務大臣に約束していた。
イラクは戦争に近い状態で 約490万人が難民に
なっている。そのうち 270万人は国内で 難民に
なっていて、220万人は シリアやヨルダンなどの
近隣諸国に逃れている。
イラクのキリスト教徒は70万人と見積もられている。
キリスト教徒の難民は何人いるか不明。
下記サイトから:
http://www.dw-world.de/dw/article/0,2144,3509992,00.html  


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2008年09月09日

ドイツの作家(夫はイスラエル人)のインタビュー

Theresa Baeuerleinは初めての長編小説「良い日々だった」
を書いた。ドイツ人レナとユダヤ人トムが テルアビブの
自閉症患者の施設でアルバイトするという恋愛小説。
知りあって まもなくトムは求婚する。トムはイスラエルの
兵役を逃れるために偽装結婚したいのだった。

以下はTheresaへのインタビューの抜粋:
2000年に高校卒業試験の後、当時のカレは兵役に就く
代わりに民間での奉仕を外国でしたかったので 
二人で陸路でイスラエルへ行った。テルアビブの自閉症患者
の施設で働いた。5ヶ月で嫌になり、やめた。暑いし、
人々は親切でなかった。そのうえ 第2次インティファーダが
起きて どうしていいか 分からなかった。
それからOldenburg大学で 政治を勉強し、2002年に
ミュンヘン大学へ移った。
2006年にグアテマラの宿でトムに会った。2008年から
トムと一緒に暮らしている。

ミュンヘンは冷ややかな感じがするし、心が少ないように
思えた。イスラエル人は 堅苦しくない。しかし いつも
緊張していて じっとしていない。それで時々頭が痛くなる。
私は普通に生活しているけれど、まったく安全だと
思っているわけではない。正常だ、普通だと言うのは 
見せかけで、どの家庭でも 誰かが戦死したり、
襲撃されて死んでいる。トムは従兄弟が死んでいる。
トムと私の関係にも 政治的な面はある。政治とホロコーストは
二人の間にあるテーマだ。
この小説の半分は自伝的なものだ。

ドイツ人がイスラエルへ行くと「あなたはユダヤ人か?ここに
家族がいるのか?」と訊かれる。ちがうと 答えると、
驚いた様子で「なぜイスラエルに来たのか?」と言われる。
しかし トムの家族は そんな事を言わなかった。私を
受け入れてくれた。誰も否定的なことを言わないで
いてくれた。
トムのおばあさんは ドイツで生まれ、Theresienstadtの
強制収用所に居た。おばあさんと私はドイツ語で話する。
下記サイトから:
http://zuender.zeit.de/2008/36/das-war-der-gute-teil-des-tages-theresa-bauerlein-interview-sexkolumnistin-israel

  


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2008年09月08日

パラリンピックと政治/人権?検閲?完全な調和!

2008年9月7日ペキン発:
6日の夜 開会式で 一人の女性が会場内で 整理係に
取り押さえられた。公式の発表では 彼女は心に問題が
あり、治療を受けている。
この大会に4200人の選手が参加し、約200人の
報道機関の人が派遣されている。

ドイツチームのRainer Schmidtという卓球選手は 
彼のウェブサイトと3人の同じチームの選手のサイトが 
中国により介入され 遮断されていると 述べた。
彼のブログに 非難されるような内容はない。

中国の障害者がさらに発展していくということを 
この大会は 伝えるものだと言う前提で 
パラリンピックは運営されているとドイツチームの代表者 
Karl Quadeは 考えている。
だから インターネットへの制限や Freenetでメールが
開けないことなどに ついても 彼は あまり 
けなしは しない。
しかし 選手が 一人でも パラリンピックを抗議の場
として使おうと すれば、選手としては 扱われなく
なるのは 確かだ。
下記サイトから:
http://www.faz.net/s/Rub450E7C593F9B40DAA05547A2726EFFFA/Doc~EB8DCC4F9390E41388E44140DC02B5C15~ATpl~Ecommon~Scontent.html
  


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2008年09月07日

教会が死ぬ時/人口減少の果てにinドイツ

Essenの司教管区に50年前に150万人のカトリック信者がいた。
今その信者は90万人。
管区で 既に100のキリスト教会が閉鎖されることになっている。
信者と共に金も無くなるからだ。

Essenの司教管区にあるボーフムでは この流れに抵抗する
市民運動が 文化財として教会の建物を維持
しようと活動している。
ボーフムの聖母教会も内部は荒れ果て 入り口への
階段にはタンポポが生えている。30メーターの高さの
手すりには 潅木が生えている。
美術史家たちは「ボーフムの教会を救う」市民運動を
始めた。ボーフムだけでも カトリック教会の合理化計画に
よって つぶされる教会は10以上ある。
ルール地方の人口流出は 酸性雨や戦争中の
爆撃よりも多くの被害を 古い教会にもたらした。

エッセンは60年代に ベルリン、ハンブルク、ミュンヘン、ケルンに
次ぐ5番目に大きい都市だった。当時の人口は73万。
今では58万だ。2020年までに55万人に減ると予測
されている。
ルール川とLenne川の間の教会の1/4は消える。

下記サイトから:
http://www.stern.de/politik/deutschland/:Die-Folgen-Entv%F6lkerung-%28Teil-3%29-Wenn-Kirchen/636143.html

  


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2008年09月06日

ベタンクール元コロンビア大統領候補者・顕彰

「2008年の女性」としてイングリッド ベタンクールは表彰される。
元コロンビア大統領候補で、フランスとコロンビアの国籍をもつ。

6年の囚われの生活に耐えたことについて、ノーベル
平和賞受賞者ゴルバチョフの「世界賞 World Awards 連合」
はベタンクールを10月26日に表彰する。
彼女はコロンビアのゲリラに拘禁されていて、7月に
解放された。
ウィーンにある同連合の本部は 「民主主義の重要性、
平和、寛容のために 不屈の尽力をしたことにより 
彼女は賞を受ける」と述べた。

「世界賞」は2000年に ゴルバチョフとオーストリーの
Gorg Kindelによって作られ、2004年から 
毎年 卓越した女性に「女性世界賞」を贈っている。
今までの 受賞者は:
暗殺されたベーナズィール ブットーBenazir Bhutto,
ヨルダンの Noor王妃Susan Sarandon,
Whoopi Goldberg, Bianca Jagger,
Donatella Versace, Catherine Deneuve 、Claudia Schiffer。

下記サイトから:
http://www.sueddeutsche.de/,ra8m1/panorama/171/309111/text/  


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2008年09月05日

ハリケーンに苦しむ最貧国ハイチ

南北アメリカの中で最も貧しい国ハイチを強力なハリケーンが襲った。
8月中旬から 続いて三つのハリケーンが来て、少なくとも
160人が死んだ。
ハリケーン・ハンナは60人以上の死者を出し、国土は荒廃した。
9月4日に 中部の人口30万人のゴナイヴェス市は
浸水のため 孤立した。
その間に 別のハリケーン・アイクがカリブ海へ進んでいる。
ゴナイヴェス市では ハリケーン・ハンナのために27人が
死に、4000人が避難所に入っている。
その地域の収穫の損害は75%に上る。
相次ぐハリケ-ンのため 全土が被害にあった。
多くの橋や道路が破壊され、被害状況を調べにも行けない。
飢餓援助組織の職員などが 分断された集落へ
辿りつこうと努力している。
食糧品、避難宿泊所が必要だ。
輸入食糧品への依存が増え、その価格があがる虞がある。
4月には 食糧不足への暴力的抗議があった。

下記サイトから:
http://www.dw-world.de/dw/article/0,2144,3617890,00.html
  


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2008年09月04日

移民の子どものための教室inハンブルク

Uteはハンブルクの小学校の「移民の背景をもつ子ども
のための準備教室」で教えている。
15人の子(8-11歳)は10カ国から来ている。
毎年平均500人、ドイツ語の知識のない就学年齢の
子が外国からハンブルクに来る。
住んでいる地域の小学校へ 入る前に 39の教室が
用意されている。アメリカから来た管理職の子どもも
いるし、アフガニスタンの難民の子もいる。

教師は ドイツ語を教え、文化を伝え、子どもの魂を
慰めるという いくつもの役割を果たす。
難民の子どもは 心に深い傷を負っているので、
半年の間 何にも習えないという こともある。
11歳のロマ(ジプシー)の子は ルーマニアから来て、
アルファベットを覚えるのに2年 かかった。なにしろドイツへ
来るまで 学校へ行ったことがなかったのだ。
そういう子が 自分の社会と 外界との間の 
言語的・文化的・対人関係的な溝に 楽々と 
橋を架けるのを 見て、Uteは驚く。

ハンブルクのHamm地区にあるギムナージウムの校長は 
外国から来て ギムナージウムへ入る子どもは 成績優秀だ 
と言う。しかし 生徒が その生徒に相応しい教師に 
巡り合えなければ、どんな生徒も 心を動かされ、
力を尽くすということはない。

「自己責任学校」という考えが 実行に移され、
2年前から学校は それぞれ自分で 教員を選べる
ようになった。上記のギムナージウムは 外国から
の生徒のために 外国で生活したことのある教師を
投入している。そんな教師は 世界の問題が 
どこに あるかを知っている。
下記サイトから:
http://www.zeit.de/2008/32/C-Vorbereitungsklasse
 


  


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2008年09月03日

アフリカからの不法入国者inパリ

Suleymaneという25歳の男はギニア出身。
モンマルトルの芸術家地域で おみやげ売りをする。
こういう物売り人の大半は アフリカやアジアからの
不法入国者だ。ブランド物の偽物製造
をする人も多い。誰も販売許可を受けていない。

彼は昼間 物売りをして、夜はセックスショップでボディ
ガードをする。
故国のギニアは 世界で最も汚職の酷い国の一つ。
8年前に兄を頼り、ベルリンへ脱出した。兄は果報者で 
ドイツ人の養子になっていた。しかし兄は彼をデユセルドルフ
へ行かせた。2004年の掴まり ギニアへ送還された。

2005年に昼も夜も働いた金で 偽の書類を買って
パリへ来た。数ヵ月後に 滞在許可を得た。
パリのBarbes地区に住む。そこは移民の住む
地区で 路上で 数百人の回教徒が 金曜日に 
しゃがんで お祈りをする。絨毯の上でなく、
段ボールの上で。

週57時間労働で 4週間の稼ぎが 800ユーロ(128000円)。
家賃に500ユーロ(8万円)。これで 水道もない 屋根裏部屋だ。
全てが 中央集権のフランスでは 貧困も集中していると
Centre Marc Bloch研究所の移民研究者
Insa Breyerは言う。
それでも Suleymaneは自由な生活だと思っている。
フランスは早く国籍を与える。不法移民も フランスでは 
いい医療を受けられる。5-10年後には 合法的身分を
得られる。
ドイツへの移民の大半は EU諸国からだが、
フランスでは移民の42%は アフリカから、14%はアジア
からだ。
フランスへの移住は フランスでは 普通のことだと
見なされている。

物売りについて彼の言うには、アメリカ人は 最も
金の支払いが少ない、イタリア人は一番 多く 払う。
日本人には 怖がらせないといけない。脅すと 
しぶしぶ金を出す。
下記サイトから:
http://zuender.zeit.de/2008/34/illegale-einwanderer-paris-rom-fliegende-haendler?task=drucken

  


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2008年09月02日

一家離散・早朝に強制退去処分inハンブルク

アルメニア人の子ども2人は ドイツの学校生活にも馴染ん
でいたのに母親と離され、アルメニアに退去させられた。
一家は8年間 ドイツに住んでいた。
Liana(14歳)は2008年3月31日 朝5時に 車の音で
目が覚めた。10分後にドアを激しくたたく音がした。
ドアを開けると警察官と外国人局の人が立っていた。
一家は強制退去処分になったので あと20分で
荷造りをするようにと 言われた。
2週間前に 外国人局は 一家の滞在の黙認は
延長されたと言った。今 その黙認は無効になった
と伝えられた。
警官は父親とLianaと10歳の息子Grischoを空港へ
連れていった。
5歳のSonaと母親は ドイツに留まらねばならなかった。
家族を 長期間 不確定な期間 引き裂いておくのは 
ドイツ憲法違反だ。
5歳の子は ドイツで生まれ アルメニアには 登録されて
いないから、アルメニアに追放するわけにいかない、
というのは 役所の理由付けだ。

教会の支援組織「逃亡点」のAnnaは 警察が一家へ来た
早朝に この支援組織が 電話を受けていれば 
裁判所は強制送還を 認めていなかっただろうと 
考える。
そんな時間に 裁判官に接触するのは 不可能だが。

一家が国外に逃れたのは、父親が自動車事故に
巻き込まれ 殺すと脅されていたからだった。最初 
ロシアに逃げ、6年後にドイツに来た。

8年のうちに 子どもは ドイツの生活に融けこんでいた。
Lianaは2007年に7年生の時、級長をした。
Grischoは 地域のボクシングクラブに入っていた。
末の娘 Sonaも たくさん友達がいた。

アルメニアで 2人の子どもは 学校へ行っていない。
二人ともアルメニア文字を読めない。
Grischoにとって 母との別れは辛い。幼くて 
何が起きたか 理解できないのだ。

ハンブルクの「法の画一的適用による社会的不公平委員会」
からの助けを一家は 期待しているが、今のところ
何も役に立っていない。
子どもがアルメニアで危険に曝されているということを 
一家が証明できれば、子どもはドイツへ戻れるだろう。
そのために 強制送還が人道上の理由により 
行われるべきでは なかったのだと 言うことを 
一家は 立証しなければならない。
一家が 再び 一緒に住めるようになるのは 確かだ。
問題は アルメニアで住むか ドイツで住むか ということだ。
下記サイトから:
http://zuender.zeit.de/2008/30/abgeholt-im-morgengrauen-abschiebung-armenien-familientrennung-gericht-31-politik?page=all
  


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2008年09月02日

ドーデ「最期の授業」の虚構性/曽野綾子

2008年9月1日 産経新聞の 曽野さんの
連載「透明な歳月の光」No.300 から抜粋:

普仏戦争でフランスが負けると、ベルフォールを除いた
アルザスと、ロレーヌの東半分は プロイセンに割譲され、
明日からが 学校でも ドイツ語で授業が行われる、
ということになる。小説では 最期の授業がおわり、
アメル先生は 黒板にフランス語で「フランス万歳」と
書いて教室を去っていく。

しかし この小説には いくつかの構造上の欠陥が
あったらしい。
第一に 当時 この土地の生徒は 日常語にアルザス語を
話していて フランス語は一般に深く浸透していなかった。
住民の ほとんどは むしろドイツ系であり、生徒全員が
フランス語を禁じられるのを これほど悲しんだとは
考えにくい。
アルザス語はドイツ系の言葉である。

プロヴァンス出身のドーデは プロヴァンス語を喋りながら
学校ではフランス語を学ぶ。そしてフランス語を完全に
習得し、フランス語で小説を書き、後年は フランス
アカデミー会員になった。

戦争中の日本の軍部の姿勢、戦後の日本のマスコミの
浮き草のような流れを見てきた世代には この虚構性は 
耐えられないらしい。

  


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2008年09月02日

豊臣期大坂図屏風・エッゲンベルク城博物館蔵

日本経済新聞2008年9月1日
「美術逍遥」の囲みもの記事。 標記について
同志社大の 狩野 博幸先生が 書いておられます。

エッケンベルク城はオーストリーのグラーツの町外れにある。
ウィーンから特急列車で2時間半。
ウィーンを訪れる日本人は ぜひ グラーツまで
足を運んで ほしいと 狩野先生は 言うておられます。

この屏風には 豊臣時代の大坂城と城下の様子が 
詳細に描かれている。
保存困難な屏風が ほぼ完好に保存されていたのは 
奇跡と言える。
グラーツと関西大学なにわ・大阪文化遺産学研究センター
の共同プロジェクトが この屏風を扱っている。

管理人の蛇足:
グラーツは 京都のような古都です。
オーストリーの切手は 銅版画のようなのも あって
たいへん きれいでした。もう10年以上 見ていませんが。
  


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2008年09月01日

欧州のイスラム教徒全てが宗教的に行動しているわけでない

西欧に住み イスラム教の背景を持つ人は 
「イスラム教徒」としてまとめられ 社会的に問題を
起こすグループと 見なされる。イスラム教徒を 不適切に
処遇すると 致命的な結果に至る。
欧州のイスラム教社会の人口は約2400万人で、
欧州全人口の4.6%を占める。
どの社会にも 選ぶべき多くの自己意識がある:
階級、人種、性、性的態度(立場)、世代への所属など。
自己意識について 宗教だけを 重視する必要はない。

1970年代から イスラム教の背景をもつ人々について 
多くの欧州の都市で 社会的問題、犯罪、騒動、暴力、
貧困に関して 報道されてきた。
しかし この問題を宗教的概念で捉えてはいけない。
通常 「イスラム教徒」という言葉は 「欧州に来る前に
イスラム教が支配的な宗教である国々(アフリカやアジア)
に居て そこから 欧州へ来て間もない人々から成る
民族社会の成員」という意味だ。

80年代に英仏の都市は暴力に苦しんだ。騒ぎまわる
人の多くは イスラム教の背景を持っていた。
2001年の夏に英国北部で 騒動があった時、騒いだ
人の多くは パキスタン人かバングラデッシュ人だった。
騒動に宗教上の原因はなかった。

騒動や社会的不和の危険に対処するために、
欧州の諸政府は イスラム教徒を代表すると主張する
グループとの関係を作ろうと努力した。
政府が 宗教的グループを公式の代弁者だと認めた国
では 政府は普通の人を 宗教的・文化的集団の
成員として扱う。そのグループでは 市民・個人としてでなく、
そのグループの成員として権利を持つと いうことに 
なってしまう。
そのうえ、イスラム教の背景を持つ人々は 宗教的な
権威者の命令で 管理されていると 見なされる。
人種的・階級的対立は 宗教的問題にされる。

欧州のイスラム教徒は 宗教の実践において多様性をもつ。
彼らに「イスラーム」というレッテルを貼ることは 民族を
超えた宗教的自己意識を彼らが もっている ような 
感じを他人に与えることになる。それは 諸民族の
同化・適応と対立する。
この記事の著者 Philip Jenkinsは ペンシルベニア州立
大学の歴史学者。「神の大陸?」という著書で 
欧州の宗教危機、イスラム教とキリスト教の将来を論じる。

下記サイトから:
http://www.welt.de/politik/article2029792/Wie_der_Westen_die_Muslime_islamisiert.html



  


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