2008年09月20日

ヌードモデルとしてのサリドマイド被害者/苦痛から尊厳へ

サリドマイド被害者 Niko von Glasow ニコ フォン グラソウは
「誰も完全ではない」という映画の監督を務め 同じ
障害をもつ人の裸を撮影した。彼は 短い腕をもつ人と
してでなく、監督として認められたいと思っている。

息子とプールへ行ったこともなかった。サリドマイド被害者
と道で出会ったら、道の向こう側へ行っていた。
しかし ある時、もう こういう事は止めたと思い、根本的に
違う道を選んだ。それが この映画だ。
この映画のために ヌードカレンダー用に裸でポーズして
欲しいと11人のサリドマイド被害者を説得した。12番目の
出演者は監督である彼だ。

映画の公開にあたり、ドイツの6都市で写真展が
開かれている。シュトゥットガルトでは監督自ら展示場へ行き 
自分のヌード写真の前に立った。
モデルたちは 同情を求めるのでなく 障害者と接触
する時に不安をもたないように なってほしいと 
望んでいる。
もちろん この写真展に嫌悪感をもつ人もいる。
彼はコメントを冷静に受け止めている。サリドマイド被害者は
運命のもとで 内面的に破滅するか、あるいは 
まったく特別な自信を育てるかだ。彼は激しい怒りを 
創造性へと転換した。

これまで彼には 監督をしてほしいと言う申し出は
なかった。すべての映画は自主制作だった。
高校卒業資格を取ったあと、彼はウガンダの政治的
亡命者をルアンダへ逃した。Rainer Wernerの助監督を
したこともある。まもなくチベットのラサで映画専門学校
を作る予定だ。

サリドマイドを作ったGruenenthal社からは けんもほろろの
扱いを受けている。2年前から その社長の息子に
対話を求めてきた。「社長の息子も サリドマイド被害者なのだ。
つまり サリドマイドのために死んだ5千人と障害を負った
5千人に 彼は責任がある。そのために彼は
苦しんでいるのだから 被害者なのだ。」
しかし会社は今日まで 公式に謝罪していない。
写真を見た人は 自分を写真と同一視している。
外から見えようと 見えなかろうと、人は皆 心の中に
自分の障碍を持っている。
下記サイトから: 
http://www.spiegel.de/kultur/kino/0,1518,578727,00.html  


Posted by jtw at 13:54Comments(0)