2007年12月21日

英語カタカナ術/脳科学者 池谷裕二

日本経済新聞 2007年12月19日

 言語に間する文献を読んでいたら、興味深い一節が目に飛び
込んできた。「たとえば日本人がRとLの発音を区別できないの
はよい例である」-これは国際誌である。つまり、日本人のR
とLの発音下手は、それほどよく世界的に知られているのだ。

 RとLは日本語ではラ行に同化される。すべての音韻は
母国語のいずれかの音に引き込まれる。「マグネット効果」
である。
 逆に言えば、英米人にはラ行の発音は難しい。たとえば
「借りられる」とラ行が連続する部分をRやLで代替すると、
日本人のように素早く舌が回らないという。

 最近の脳研究によればマグネット効果は、生後すぐに
生じ始めているらしい。つまり私のように十代になって
から英語を習い始めた人間には、正確な発音はほぼ絶望的。
どうしてもカタカナ英語になってしまうのだ。

 では、カタカナ発音がまったく通用しないかといえば
案外そんなことはない。割り当てるカナを工夫すれば
意外と通じる。

 たとえば、animalはアニマルではなく 「エネモウ」、
hospitalホスピタルではなく「ハスペロウ」と発音する
とよい。
 同様にして、Can I have...はケナヤブ、Do you mind if I...
はジュマインデファイ、I want yo to...はアイワニュル。

 無論、これで完璧というわけではないが、より通じる
という観点から、ヘボン式風のカタカナ英語よりは
随分と実用的である。

 こうしたカタカナの代替にはちょっとした法則がある。
英会話が苦手な私には、このコツがずいぷんと救いに
なっている。
 この話題については、私のホームページ
http://gaya.jp/english/katakana.htm
に詳解しているので、興味ある方はご覧戴ければ幸いである。




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