2009年05月28日

薬物依存とその意義(昨日の続き)

3. 麻薬使用の代わりに生きる目的を持とう

不法麻薬は 他人の罪の身代わりの役をしている。
人は何か禁止するものを必要としているので、禁止している。
ヘロインを解禁すれば やり過ぎて死ぬ危険が増えるので
禁止はもっともだ。
大麻は死ぬ危険があるから禁止されているのでなく、
反抗的な若者というイメージと結びついているので 
禁止されている。
麻薬のお陰で 社会が機能的でなくなる という
ものではない。アヘンの消費者は ごく少ないので 
彼らが働こうと 働かなかろうと 社会的には どうでもいい。
大麻を吸う人は多いが、彼らは18~21歳の間に 
短い時期を 大麻を吸って過ごすだけで、彼らの及ぼす
経済的影響は 取るに足りない。

麻薬については 禁止によるだけでは 何も避けられない。
むしろ 当事者をよく理解することが大事だ。
若い人は 外界については 分かっていても、心の中に
ついては 分かっていない。不安は 若い人だけでなく、
すべての人が 抱えていて、内と外との間に極度の
緊張がある。自分は何ものか、何であるべきかと悩み、
心の葛藤は 麻薬の使用の下地になる。

個人の行動の変化が起きるのは 先のことである。環境
保護の困難が 無視できなくなったら、そして さらに
経済の効率化を追求することが できなくなったり、
社会的な対立が 耐えられない程になったり したら 
やっと 個人の行動の変化が起きるだろう。

生活の仕方を犠牲にしなくても 済むように 補助手段を
使える限りは 危機的状況にはならないから、今までの
状況は続く。

人は 個人的な事柄を 超える目的を追求することが 
できる。個人的な事柄を超えると言っても 個人にとって 
人間存在にかかわる意義を持つような目的を 持つ
ことができる。
たとえば 人は南北の格差について 改善するのに 
少しは 貢献できるだろう。
哲学者 ユルゲン・ハーバマスHabermasが「家庭と職業に
ついての病的個人主義」と呼んだ 脱政治問題化に 
取って代わるものが 大事だろう。
人は 社会に視線を向けることを 放棄しては ならない。
◎ Peter Raschkeは ハンブルク大学 政治学名誉教授。
大学付属病院 依存症学際的研究センター副理事長。
下記サイトから:
http://www.sueddeutsche.de/wissen/736/469294/text/




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