2008年05月23日

貞操を守らせるための殺人/イスラム教の名誉殺人@ハンブルク

5月16日(金)の夜 アーマドは妹Morsalを20回以上
ナイフで刺して殺した。ただ兄のイメージに沿った
生き方をしていないと言う理由で。
ドイツの女性権論者 Seyran Atesはこのような
「貞操を守らせるための殺人」に対してドイツ社会は
厳しい態度を取るべきだと 要求する。「若い女性が
遊びに出かけたからと言って 身持ちの悪い女
であるわけではない」。

彼女は西欧の女性と同じように 派手なシャツを
着て きついジーンズをはいていても 家庭の中
での制限は厳しすぎると思っていた。
門限を守らない、
自分の部屋に閉じこもる、学校の勉強をあまりしない、
よくない男とつきあう、と言うのが家族の不満だった。
兄は彼女に枠をはめるのが 自分の義務だと
思っていた。兄以外にも おじ、おば、いとこ等 
大家族が監視している。
彼女の自由と自己決定についてのイメージは 
家族のそれと相容れなかった。

国連の調査では 世界中で1年間に約5000人
の女性がこういう殺人の被害者になっている。
「貞操を守る」というけれど、この場合 貞操とは 
女性の性についての自己決定の否定である。
「ボーイフレンドを持つな、結婚するまで するな」
ということだ。

こういう殺人者は 元々 殺人者として生まれた
わけではない。そう育っただけだ。だから 学校
でも家庭でも こういう「貞操」について啓発をしな
ければならない。娘が 麻薬をしようと、ボーイフレンドを
持とうと、犯罪者になろうと、その娘を殺す権利は
存在しない。

若い女性が家庭に背を向けた場合も 女性は
保護され、家庭との接触は 誰かが付き添ってされる 
ことが 大事である。ベルリンのプロジェクトPapatyeは 
迫害された少女を支援する。ここに入った少女も 
父兄・従兄弟と会う危険について理解していない。
そういう少女も いつか家族は 自分の生き方を受け
入れてくれると 望んでいる。若い女性は西欧の
行き方と家族への親近感を 結び付けたいと思っている。
しかし それは大事業である。

Morsalは自分は危険が立場にあるとは分かって
いながらも、従兄弟に呼び出され 駐車場へ行き 
兄に殺された。下記サイトから:
http://www.spiegel.de/panorama/0,1518,554619,00.html




Posted by jtw at 10:36│Comments(0)
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