2011年07月17日

人が全てを失ったら・東日本大震災の被災者について

ドイツのEuregio精神病・トラウマ学研究所の
Dr. Guido Flattenへのインタビュ:
東日本大震災のような災難が 精神にどのような影響を
及ぼすか、被災者を どう支えるのが一番いいか、
なぜ お金も支援の選択肢の一つであるのか、
などをDr.フラテンは 語る。

火事・地震・圧倒的な災害の結果、生命だけ助かり、
他をすべて奪われた人にとって 最初に起きる精神的
反応は 不安・途方に暮れた状態・無力感である。
この最初のショックが 軽減するにつれて、すべてを
失ったという恐ろしい現実を 認識するようになる。
少し安心できるという気持ちになった時に 絶望の
段階が 始まる。それまでは 身体は ただ生き
延びるように 定められている。
苦悩と絶望の中に凍りついた状態から 脱して、
新しい方向を見つけられるように、人は 進化に
おいて 文化において 形成されたプログラムを
持っている。
新しい方向付けに至るまでの期間は 数週間から 
数ヶ月である。しかし この経過を辿らないで 
どこかで 留まっている人も 常にいる。トラウマを
経験した結果として このような病的状態が起きた
のかも 知れないし、惨事の前に既に 精神的に
不安定だったという可能性もある。

トラウマを経験した人々を支える要因のうち、
もっとも大切なことは 人間関係によって支える
という ことだ。
何が起きたかを認識している他の人が いなければ
ならない。被災者にとって その出来事が どんなに
怖かったかを 認識している他の人が 居なければ 
ならない。側にいて 助けてくれて、言うことを
聞いてくれて、関心をもってくれる人々が 
被災者にとって必要だ。
当事者の感情を まじめに 受け取ってくれないと 
いけない。
責任を負う立場の人々や 社会全体が 当事者の不運に 
どう反応するかが 大切だ。
今、体育館などの避難所にいる人々の多くは これ
からの新しい道を作るために 熱心に活動している
はずの 段階にある。しかし 活動することは 
大半の人にとって 不可能だ。彼らは ただ じっと
待っている。そういう状況であるから、なおさら 
この段階で将来への希望を無くさないように 適切な 
心理的支援をすることが 一層、大切だ。

被災者には 情報が公開されなければ ならない。
透明性が 何より大事だ。これが ないと、人は
絶望するし、嘘を言われているという気持ちになる。
そうなると 心配と不安が 広がる。

国による 補償金の支払いなど 金による支援は 
治癒の過程で 二つの点で 役に立つ。一つには 
新しい生活を始めるにあたって、金は 常に有用だ。
二つめの 理由として 金による支援は 社会が
認知しているということを 示す。被災者が 苦労
しているということを 社会が認知しているのだと
いう 感情を 金による認知が 支える。たとえば 
東電による 補償金の支払いが あるか ないかは 
かなりの意味を持つ。
金額も 大切であって、雀の涙ほどの額では まともに 
受け止められていないという感情を 生んでしまう。
極めて困難な状況に立ち向かわなければ ならない
社会に とって、そして 個々の人の協同を 頼りに
している社会にとって、妥当な金額で なければ 
惨事は さらに悲惨になる。
下記サイトから:
http://www.n-tv.de/wissen/Soziale-Unterstuetzung-ist-das-Wichtigste-article3334671.html



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