2009年06月18日

アルプスのセントバーナード犬の新しい役割

アルプスのセントバーナード犬には新しい役目がある
スイスアルプスのグレイトセントバーナード峠(スイスからイタリアへ向かう
道)に1000年前に修道院が建てられた。セントバーナード犬は
約300年前からここに居る。犬は標高2500メーターの
修道院に住み、修道士を案内し、雪の中で遭難した
旅人を助けてきた。
125年前に「スイスの国犬」に指定された。
首にラム酒の小さい樽をぶらさげた犬は 今はヘリコプターと
近代的な技術に代わられた。

わずか4人の修道士で この犬の繁殖の面倒まで
見られなくなったため 5年前にBarry財団が作られ、
夏の間 財団が 修道院で犬の面倒を見ている。
犬は冬の間 アルプスの麓に移される。

アルプス地域に元々いた農場の犬をかけ合わせて
セントバーナード犬が生まれた。1887年に 種として
承認された。雄は85キロにもなり、雌は70キロにもなる。
雪山で 踏み跡を案内する犬だった。橇犬としても
使われた。

バリー Barryは1800年から1812年まで生きて、40人
以上を救助したと言われる名犬。バリーは首に疲れた
旅人に飲ませる酒樽をぶらさげていた。一度は幼い少年を
救出し、背に乗せて戻ってきた。
バリーを称えて 修道院はつねに1頭にバリーという
名前をつけている。

今では救助に出ることはなく、老人ホームに治療犬として
出かけている。
財団の持っている28頭の犬のうち、1頭は雪崩の
救助の訓練をうけるが、これは実地で役に立つため
と言うよりも 伝統を守るためである。
財団では1年に20頭の子犬が産まれている。
ヘリコプターに乗せて救援に向かう犬としては ドイツシェパード犬
のような犬の方が 乗せやすいし、救助の能力に
おいても優れている。

修道士は今も救助に出ることはあるが 犬でなく、
近代的な道具を使う。雪崩にあった時に役に立つ
送信機は「バリーの声」と呼ばれている。

The Daily Yomiuri 2009年6月17日の記事
Saint Bernards forced to find new roles
から抜粋。



Posted by jtw at 21:17│Comments(0)
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