2010年07月02日

「世界麻薬日2010年」(下)破滅から戻る

夫ホルガーが飲み始めて3年が経ち、2005年の末に
妻カリンは 椎間板ヘルニアになった。精神身体医学的
痛みは しばしば依存症者の身内に見られる。パートナー
への困惑した怒りが 無意識のうちに存在するのだ。
アル中にもかかわらず、パートナーに誠実であるのは 
男よりも女性に多い。
2006年1月に夫ホルガーの転落は 底をつく寸前まで
いった。会社の検診で医師は 肝機能の数値が正常の
20倍も高いと夫に言った。5月に会社は 長期治療か 
解雇かの 二者択一を提示した。

アル中の治療をうけた人の50~60%は 長期的に 
酒から抜けられる。しかし この病気にとりつかれた
人は 酒との付き合いをコントロールできると
言う意味で 治るとは 言えない、とハイデル
ベルク大学の依存症研究のFalk Kiefer 教授は言う。
したがって 「成果」ということを もっと柔軟に
見なければならない。「その病人が生きているなら 
それは 進歩だと言えることもある」。あるいは 
長い期間、酒を飲まなかっただけでも いい。キーファ
教授の患者にも 1年に一度、ぶりかえす人がいる。
しかし それは 必ずしも 失敗ではない。3週間の
治療で また酒が抜けたなら、他の慢性病を患う人
よりも 休む期間は 短くて済む。教授によると、
原則的に「治療できない」アル中患者は いない。

ホルガーを 会社は森の中にある中毒専門病院にいれた。
16人の入院患者のうち、結婚していたのは ホルガーだけ
だった。一人は車椅子に乗っていて、もう一人は松葉杖
をついていた。5人は刑務所にいた。ホルガーは 
これが酒の恐ろしさだと思った。
グループの話し合いや 一対一の話しで ホルガーは
自分が病気だということを知った。酒は逃避だと
いうことだ。
妻カリンは毎週 土日に 日帰りで見舞いに行った。
カリンには会社の社会治療師が 自宅に来てくれた。

入院治療の最後に 様々な自助グループが病院へ来て、
自分たちのことを語った。そのうちの一つの会を 
ホルガーは気に入った。その会の人たちは 自分が
語るよりも 入院患者に 長く話し させてくれた。
4ヶ月、入院して 2007年1月2日に 彼は退院した。
1月26日に会社の医師が採血に来た。その夜に彼は 
火酒を一瓶、飲んだ。その後、飲んでいない。

自助会に定期的に 夫婦で通っている。
来年は 銀婚式を迎える。ホルガーは妻への感謝を 
言葉で表すことは できない。
下記サイトから:
http://www.stern.de/gesundheit/gesundheitsnews/3-alkoholabhaengigkeit-einmal-abgrund-und-zurueck-613608.html


 
  


Posted by jtw at 20:48Comments(0)