2010年05月03日

性的虐待(上)

少なくとも10人に1人は 一生に一度、性的虐待を
受けている。性的虐待は身体的接触を伴なうとは
限らない。犠牲者は しばしば犯人を知っている。
心理療法士 Markus G. Feilは小児愛や 性的虐待の
犠牲者にとっての 魂の成り行きについて インタ
ビューに答える:

身体的接触がなくても虐待になる。たとえば露出して
見させることも虐待である。脅しも性的虐待に入る。
わいせつな電話をかけることも虐待である。
性的虐待の結果として 重度の信頼欠損が生じる。悪夢を
みるようになったり、学校の成績が悪くなったり、
ひどい鬱になったり、人格障害をもったり、自傷行為を
引き起こしたりする。被害者にとって 人間関係・
愛着関係を結ぶのが 困難になったり、家庭をもつ
のに困難になったりすることがある。
通常、忘却は助けにならない。たとえば第二次大戦中に
酷い性的虐待をうけた人々のなかで 初老になって
から 経験を語り始める人も多い。

犠牲者に 中立的な公的相談窓口を提供することが
大切だ。虐待の行われた場の中に相談窓口を置いても 
多くの被害者は 近づきにくい。(訳者の蛇足:児童
養護施設の中に「第三者委員会」があっても 理事の
友人が 委員長だったりすると 相談に行ける
ものでない)

女性は自分を犠牲者として見ることに 用意が
できているが、男性は 性的虐待をうけても(養育
する立場の人から 性的虐待をうける男児は多いのに)
自分を犠牲者を認めないことがある。

性的虐待は子どものときに 養育者(親、教師、
施設の職員)によってされる場合は 被害者が成人し
てから 被害について 考えをまとめ、訴える
ことになる。

性的虐待の行われる場が 家庭や軍隊である場合、
内部で もみ消される。被害者がシステムの外に 
信頼できる相談相手を見つけられるように することが 
大切だ。

大半の性的犯罪は 被害者の近くにいる人々による。
犯人と犠牲者は よく知っている間柄だ。物陰に
隠れていて 飛びかかるという図式は 性犯罪では 
例外的だ。

小児愛の人は治療できないが 性的好みをコントロール
するよう学習することは できる。
大半の犯人は 人格において、自己意識に問題をもち、
意思を押し通すことに問題をもつ。パートナーとの
衝突を避けて 弱い子どもに向かう。
下記サイトから:
http://www.welt.de/wissenschaft/article7410874/Sexuellen-Missbrauch-kann-man-nicht-vergessen.html  


Posted by jtw at 19:54Comments(0)