2008年07月05日

砂漠化の進行を肥料で阻止する

気候変動と 皆伐・過放牧・不適切な農業栽培法
によって 砂漠は増えている。アフリカは特にその
影響を大きく受けている。しかし 僅かな費用で 
それに対抗することが しばしば可能だ。

スーダンの首都カルトゥームから南へ車で 2-3時間 
行くとGeziraという地方がある。ここは スーダンで
もっとも肥沃な地域で、約100万ヘクタールの耕地がある。
イギリス人はスーダンに1920年代に土地台帳を導入し 
民有地とされていない土地をすべて 英国のものとした。
気候変動と たびたびの旱魃に加えて 国家による
組織的土地収用は 対立と疲弊した土地をもたらした。
1968年から スーダンでは 大規模な機械化農業が
促進され 風と水による土地浸食が起きている。

ケニアの最良の例は Machakosというナイロビの東南
にある地方だ。ここは 乾燥した地域で 肥料も使わず、
侵食の防止もしなかったために 土地は痩せてしまった。
ところが、首都ナイロビが成長するにつれ 野菜・果物の
需要が増え 農業が盛んになり、土の流出を防ぐために 
段々畑も 作られるようになった。

砂漠で植物が少ないのを見ると、人は旱魃のためだ
と思うが、そうではない。土地が痩せているからである。
僅かな肥料をやれば、それが 起爆剤になり 
収穫が50%もふえることがある。

アフリカの道の多くは穴だらけで 車は走りにくい。
これでは 肥料は 輸送費がかさんで 欧州の3倍の
値段になる。
先進国へ難民が逃れるのを防ぐために 大金を投じて 
防護柵を作るのは 止めて、再植林プログラム、インフラや
倉庫の改善に金をまわす方が 意味がある。
砂漠化阻止の効果的な闘いは 貧困との闘い
であり、農村発展の促進になると 全ての専門家は 
一致して言う。
下記サイトから:
http://www.dw-world.de/dw/article/0,2144,3415797,00.html  


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2008年07月05日

文楽の伊達大夫さん追悼記事・日経新聞2008年7月4日夕刊

5月25日に逝去された直後に 新聞に短い記事は載りましたが
これは 充分に取材された 2段の長い記事で 有難いです。
以下 抜粋:
気さくな人柄を映した素朴な芸風で親しまれた。得意と
したのは、屈折した人物を描いた曲。
先代寛治さんの指導を受けた。当代 寛治さん(先代の子息)
は苦楽を共にした友人の死を悼む。

五代伊達大夫襲名の曲は 「傾城反魂香」の土佐将監 
閑居の段。曲と芸風が合い、この舞台で三味線を勤めた 
当代寛治さんは 忘れられない舞台 と振り返る。

約20年前の九州公演で 幕が開いても 語りださないので
当代寛治さんが5分ほど三味線で合いの手を弾いて
つないだ。終演後、「すまん。間違えて 別の曲の床本
(ゆかほん)を持って 舞台に出てしまった」と謝った
という。
病床には 好きな競馬の新聞があった。
(編集委員 小橋弘之)

★ブログ管理人の蛇足:

先代 寛治師匠も 競馬にこった時期があったそうです。
去年の秋に お弟子さんが 若手大夫の 素浄瑠璃の会に
出演されたときに 伊達さんは 後ろの席で 聞いて
おられました。お弟子さんも 育って よかったです。
十数年まえに 高野山の下の橋本で 巡業があり、
伊達さんは 合邦を語りました。
粉河の叔父が 聞きに行ってくれて、「後味の ええ浄瑠璃
やった」と 電話をくれました。
  


Posted by jtw at 05:30Comments(0)