2007年12月01日

南アメリカ路上サッカー大会@パラグアイ

「反則した方が負け」という第2回南米路上サッカー大会の標語は
「みんなでプレーし、みんな勝つ」。
11カ国から百人の青年男女が集まった。
試合の前に別々のルールが決められる。
ペナルティキックはない。
ルールを決める話し合いは簡単でない。身振り手振りをして、
ともかく何とか分かり合う。

1週間 首都アスンシオーンで試合する。参加者は16-22歳。
その多くは貧しい地域の出身で、大抵の人は外国へ
行くのは始めて。
Luis Ramirezは南米路上サッカー連絡網の調整者で,
この大会の指揮者でもある。路上サッカーはただのスポーツ
でなく、サッカーによって自立して行動することを学ぶ 
その手段である。
ルールは自分たちで決める。審判員はいない。男女一緒に
プレーする。ゴールの数だけで 勝ち負けを決めるのでなく、
フェアプレーと対人関係についての振る舞いも 追加点に数える。
たとえば ペルーとブラジルの対戦は0-0だった。
15分の試合の後に両チームは木陰に座って、ルールを
守ったか どっちのチームが対人関係のポイントをもらえるかを 
話し合う。誰が とっさに手伝ったか。フェアであるというのは 
どういうことか。そういう事が話し合われる。話し合うことが 
この大会の目標だと Luisは言う。

Carolaは21歳でアルゼンチンから来た。3年間 路上サッカーを
したお陰で 社会を見る目が変わったと 彼女は言う。
以前は 自分の生活や将来や 住んでいる地域の状態について 
考えたことはなかった。路上サッカーをして ゲームの前後に
話し合っているうちに、自分の気持ちと考えを表現し 物事を
尋ねるという 自分への信頼が生まれた。
街角の売店でアルバイトするのだけでなく、幼稚園の先生に
なるための教育を受けるようになったし、クラブの若い人の
トレーニングを指導するようにも なった。

Jessicaはドイツ人で17歳。ゲストとして招待された。
ドイツでも路上サッカーがあると言うと驚かれるが 
ドイツにも同じ問題がある。ドイツには上級学校Hauptschule
という小学校に続く義務教育後期課程の学校があり 
卒業後直ちに就職する者を対象にしている。その生徒は特に
将来への見通しを持ちにくい。青年が 今 置かれている
状況に甘んじてしまわないようにするのが大事である。
Jessicaは10歳の時に路上サッカーに出会った。
2年後にもう 試合の運営を手伝うようになった。今は
後輩の面倒をみている。

南アフリカの3人の若い女性と3人の若い男と 3人の調整役も 
大会に招待されている。南アは2010年に開かれる次の大会
の主催国。

Luisは言う:道路は誰でも利用できる場であり、そこに 
ずっと居てもいいし、そこで人に会えて 一緒に生きる場である。
家に閉じこもっていては いけない。そういう事を伝えたい。
下記サイトから:
http://www.dw-world.de/dw/article/0,2144,2978373,00.html
  


Posted by jtw at 17:45Comments(0)