2007年08月20日

山ゴリラ・ジャングルで虐殺される@コンゴ

7月末にコンゴ民主共和国の Virunga国立公園で 山ゴリラ4頭が 
虐殺された。ゴリラの保護のために働く森林監視員も脅迫されている。
ジャングルのシンボル 体重270キロの雄の山ゴリラの 遺骸は
木の棒に 結わえられ10人以上の人が 担いで 谷へ降ろした。
担ぐ村人は裸足、シャツは長い道のりの間に 破れ ズボンも汚れていた。
前日 見つかった3頭の雌ゴリラの そばに 彼の遺体は降ろされた。
これは 1月以来7回目の虐殺で、過去25年で最悪のゴリラ虐殺だった。
コンゴでは 過去10年に4百万人が 戦争で命を落とした。
急進的なフツ族は 1994年に ルアンダのツチ族を虐殺した後 
この国立公園に移住した。3年前には 8000人のルアンダ人が
放牧地を求めて 国境を超え この公園へ入った。彼らは ゴリラの住む
森を切り開いた。離反したコンゴの将軍を 信奉する ツチ族の軍隊も 
今年 この公園へ入った。
(管理人の蛇足:両族 入り乱れ 何が 何やら 分からない)
公園の周りに 多くの人が 移住してきて 人々は薪を得るために
木を切る。移住者だけでなく 木炭商人の やくざ屋さんも 木を切り始めた。

木の伐採を止めなければ ゴリラの生息地は 数年で無くなる。
山ゴリラは 世界中で700頭しかいないのに この数ヶ月に 
多くが殺された。
森林監視員の一人 Paulin Ngoboboは この公園で ゴリラの
保護の仕事をしている。blogも かいている。
彼が 暴行された直後に 雌ゴリラが 撃ち殺されたことも あった。
ゴリラ虐殺は 保護活動を止めよという脅しである。
彼は その後 逮捕され 過失だとして起訴された。
不条理極まりない。彼を逮捕することは ゴリラ密猟者の計画に 
最初から 入っていたものだと 彼の支援者は 思っている。
森林監視員は この公園から 利益を得ているグループには 
入っていないのだ。
1994年から 森林監視員 約120人が殺された。
ゴリラの生息地で 反乱軍8000人が 政府と 対立している。
この地は 政治的に極めて不安定である。

殺された巨大な雄ゴリラは 発見時に 一つの腕を 伸ばし 
もう一つの腕は 胸の上に 置かれていた。死の瞬間に 彼は 
胸を叩いていたのだろうと 思われた。
この雄ゴリラと雌ゴリラ3頭を 殺戮の場所から 谷間へ 
担ぎ降ろしたのは 数百人の村人だった。村人は せめてもの
回向に 雌ゴリラの 顔や 身体の一部を 大きい木の葉で 
覆うのだった。
検死の後 4頭は 埋葬された。今までに 殺されたゴリラも 
そこに眠っている。
下記サイトから: 9枚の写真も 見られます。殺された4頭、
それを担ぐ人々、生きているゴリラ家族の 写真など。
http://www.stern.de/wissenschaft/natur/:Berggorillas-Tod-Dschungel/594792.html
  


Posted by jtw at 12:45Comments(0)